第17回. [本章] ~ 麻雀「プロ」の創生、共生、新生 ~⑰(バビィの新・「プロ論」)

第17回. [本章] ~ 麻雀「プロ」の創生、共生、新生 ~⑰(バビィの新・「プロ論」)

[更新日:2017/07/03(全文掲載)、公開日:2017/06/03]

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月刊「麻雀界」で好評連載中のバビィの新・「プロ論」。以下、「2017年6月1日発売号」の連載内容を特別に掲載させて頂いています。(太字・色づけ等は当サイトにて付与)

▼▼▼ ここから馬場プロの連載より ▼▼▼

映像新時代を迎えた麻雀界 

ニコ生(ニコニコ生放送)を皮切りに、CS(衛星放送)、ネットTV(AbemaTV)と様々な映像メディアで配信または放送されるようになった「麻雀番組」。

ここ一~二年で「麻雀は優良な映像コンテンツ(になり得る)」という認識が定着したことが大きいと思われます。では、このムーブメント?を起こしたのは誰なのか。もちろん麻雀プロではありません。

かつて50年近くも前、麻雀を「打つゲーム」から「読むゲーム」へ変えようとした紙媒体関係者。

それと同じ志を持って、麻雀を「打つゲーム」から「観るゲーム」への変革を試みた人々が現れたのです。

その先駆けの一人、現在「麻雀スリアロチャンネル」の代表を務める山田昌和さんにお話を聞いてまいりました。

――麻雀の映像配信を始めようと決めたきっかけは何なのでしょうか?

山田 きっかけということであれば、それはやはり、最高位戦さんの「最高位戦クラシック」のスペシャル対局に関わったことですね。

――ああ、プロ団体の対局が初めてニコ生配信された番組。

山田 そうです。当時最高位戦の事務局長だった張さん(※注①)から相談を受け、ウチのお店(※注②)を対局場としてお貸しすることになったのです。

【注①】張さん=張敏賢さん。第31・32期最高位。第19期最強位。現RTD株式会社代表取締役。

【注②】ウチのお店=マーチャオ新宿店

――対局場の提供だけなんですね。

山田 そうだったんですが、打ち合わせしている途中で大事なことに気づきました。

――何でしょう?

山田 実況席です。

――ああ、なるほど。まさか対局しているそばで実況や解説するわけにはいきませんもんね。声が届かないところに実況席を設けなければならない。

山田 それも機材の都合があって、なるべく対局場の近くに設置しなければいけなかったんです。

――どうされました?

山田 実は同じフロアに、ある会社の事務所がありまして。

――山田さん関係の会社?

山田 いえ、全然無関係です。

――まさか、そこに?

山田 はい。お願いして丸一日空けてもらいました!

――実況解説室を設けるためにですか。それはすごい行動力だなあ(笑)

山田 何しろ見るもの聞くもの、すべて初めてのことでしたからね。勝手もわからず無我夢中だったのかもしれません。

――その結果として、単なる対局場提供だけでなく、番組制作に関わる形になったわけですね。

山田 そうですね。とにかく新鮮と驚きの連続でした。今、目の前で打たれている対局が、実況と解説と共に、生でファンの元に届けられているということに感動もしました。

――その感動が映像配信を始めようと思い立ったきっかけ?

山田 いや、違います。きっかけは 来場者数コメント数 ですね。今でもはっきり覚えているのですが、来場者数、コメント数共に三万人を超えていたのです。その数字を見て、これはえらいメディアが出てきたなあ、と心底びっくりしました。

実は山田さんは元々プレイヤーとして公式戦に出場していた経験がありました。

しかし、どの公式戦もタイトル戦も、世間からそんなに注目を集めていない現実を見て愕然としたそうです。

やがてお店を経営するようになってから、プロ麻雀界を盛り上げたい一心で麻雀専門誌の発刊に踏み切ります。

しかし、どの号もまったく売れず無念の廃刊。山田さんは失意の日々を送っておりました。

そこへ出逢ったのがニコ生です。

たった一回の配信で、累計とはいえ三万人強の視聴者(麻雀ファン)を集めたメディア力に、おそらく「これだ!」と思ったのでしょう。

ただ、そう簡単に話が進むはずもなく、ここから山田さんの大いなる苦労が始まるのですが、それはまた別の機会に触れさせていただきます。

注目点は、麻雀に対して思い入れの強い人が、映像配信に着目したことです。山田さんとはスタンスは違いますが、AbemaTVを設立したサイバーエージェントの藤田晋社長もそのお一人。

麻雀への造詣が深く、麻雀最強戦2014で優勝して最強位のタイトルを獲得した藤田社長は、AbemaTVを開局するにあたって、何と「麻雀」を単独チャンネルに指定したのです。

ニュースやスポーツ、アニメ、エンタメと並ぶポジションへ麻雀が――

これがプロ麻雀界にもたらした影響は計り知れないものがありました。

(つづく)

▲▲▲ ここまで馬場プロの連載より ▲▲▲

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▼ 上記は、月刊「麻雀界」2017年6月1日発売号に掲載された内容です。

本号には 『新鋭プロVSバビィ座談会』 前編も掲載。鶴海ひかる(RMU)・岩瀬航(麻将連合)・松本吉弘(協会)、神尾亮(最高位戦) + 馬場裕一秋義紀(竹書房) の6人が、現状の麻雀界とプロ像について熱く語り合っています。(※敬称略)

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